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女性の肩こり研究室

はじめに

(1)姿勢と筋肉バランス

(1)姿勢と筋肉バランス

世の中に「肩こり」がなければと深刻に悩んでいらっしゃる方は多いのではありませんか?
ここでは女性の体と肩こりについて、わかりやすく解説してみましょう。

まずは原因因子と、その影響についての考察


2足歩行で直立した人間にとって、その重心をまっすぐに保って、左右対になっている手足を上手に使いきることは、ずいぶんと難しい仕事になったのは言うまでもありません。
体にある大小の関節を巧みに使って日々の動作をスムーズにこなしているのは自然事なのですが、考えてみると、なかなか精巧なものです。
さて、体を上下ふたつに分けてみると、足は二本で立ち上がっているのですが、骨盤から上の背骨は一本で立ち上がっています。
その上に頭が乗っており、首と腰の間に胸郭(肋骨の籠)があり、その上部の両端に上肢帯(肩甲骨や鎖骨)から上腕から腕がついているのですが、これらの骨格部分を上手に立ち上がらせたり、体全体や手足などをきれいに曲げ伸ばしするように筋肉がついています。

人間は生まれてから老いるまでに、大きな流れの「姿勢の変化」を経ていきます。

赤ん坊の寝たきりの頃からだんだん首が据わり、やがて寝返りをうつようになって、四つん這いをし、掴りただちをするようになっていきます。
お尻を振り振り立ち上がると、ヒョロヒョロしながら一歩ずつ歩きはじめるのです。
この辺りまでは、思い浮かべると身のまわりの可愛らしいお子達を想像しますね。
この時期の特に四つん這いの頃にしっかりと四つん這い歩行をすることで、頚椎や腰椎の前彎が、しっかりと形成されるのです。
つまり、この時代にしっかりと這う事が、後での姿勢の大きな鍵になっているのです。
日常の生活の中での動作や姿勢の癖は、全体のバランスを崩す因子になります。悪い習慣が繰り返しある人は、身体の歪みやねじれが出やすく、一度歪むと治りにくいものなのです。男女ともに30〜40代になると、背骨の変形が始まります。女性は、まず背骨の胸椎と胸郭(肋骨の籠)が変形をはじめ、次いで頚椎、腰椎が後追いをしていくのです。

体は上下左右のバランスをとりながら動作をするものですから、ねじれや重心の崩れは、それぞれの関節に大きな影響を及ぼすのです。
特に背骨の変化は、重心をかえてしまいますから、だんだんとオラウータンやチンパンジーのように前のめりな姿勢になるのです。これをうまく直立するために、膝や肘を曲げて対応するわけです。
もう、おわかりのように首、背中、腰、肩や肘、そして股関節、膝や足首というように、身体全体に負担をかけてゆく事となるのです。
人間の骨格、関節筋肉をはじめ、やわらかい組織には、受け止められる正常なポジションがあって、違った刺激を受け続けると、全体感で硬く縮かんでくるように設計されているのです。

日常の生活動作の中で、かたよった癖があると、たとえば、片側で足を組むとか、仕事や家庭での動きにかたよりが生まれると、当然からだはねじれを生じ、傾きをつくったり、ねじれをつくって変化に対応するわけです。
猫背になったり、歩行姿勢がO脚になってしまうのも、その一つです。
つまり、普段の姿勢や歩行姿勢が良ければ、自ずと筋肉や関節に負担をかけないというわけです。

前述のように人体の骨格は構成されているわけですから、身体のどこかで歪みが生じると背骨が側弯(体を捻りながらどちらかにねじれる)をもたらすのです。この結果、肋骨のカゴや骨盤も同様にねじれや傾きをおこすのです。
上部では噛み合わせや頭骸骨を造っている小さな関節にもしわ寄せが起こり、頭部、顔面が全体的にゆがんでしまうのです。
首と頭の座りも悪くなり、ねじれた肩や肋骨のカゴに張っている、首・肩・背中の筋肉の緊張バランスを変えていくわけです。

ねじれや傾きが起こり始めた身体では関節の拘縮が進み、その周辺の筋肉が硬くなり、動きを制限するようになります。
背中から上の筋肉は薄く小さいものが多いので、血行を阻害したり、神経を圧迫することで、『肩こり』を生むことになるのです。